人間の暮らしや住まいのかたちについて、家族、地域社会、地球環境という多角的な視点から見つめ、提案する。住まいの歴史、住宅設計、生活環境のデザインなどを幅広く学びます。

生活とその器である住空間を見つめ直し、より豊かなものにすることを目的とし、人間の生活の歴史と住空間のデザインについて学びます。国内外の生活環境についてのフィールドワークやデザイン演習を通して、ライフスタイルの可能性を広げる住空間をデザインする知識と技能を修得し、社会問題を踏まえつつ再構築する力を養います。
コース紹介ムービー
求める人物像
- 人々が歴史の中でどう文化を築き、暮らしてきたかについて興味がある人
- 心地の良い空間や場所がどのように作られるか探究してみたい人
- 目の前の事象にとらわれず、ものごとの仕組みや背景まで理解しようとする人
- 今ある周囲のモノ・コトを組み合わせて、新しい価値をつくりたい人
- 住空間に関する問題を考えていきたい人

Pick UP!
生活文化
フィールドワーク
(4年前期)
フィールドワークによる実見を通じて、講義・演習で得た生活文化や生活空間のデザインを肌で感じ、その住宅の特質や時代的背景についてより深く理解することを目的とする授業です。国内外の現地調査、現場での計測や細部の撮影、スケッチなども行います。
教員紹介
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鈴木信弘 教授
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須崎文代 准教授
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印牧岳彦 特別助教
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立花美緒 准教授
卒業後の進路イメージ
- 設計事務所、ゼネコン、地元ビルダー、ハウスメーカー、住宅設備メーカー、デベロッパー、研究所、広告代理店などに就職し、専門性を磨く
- 住宅、集合住宅、空間デザインを専門とする設計者・デザイナーとして設計部門に進む
- 大学院進学や海外留学で、より実践的な高等教育を通じて専門性を高める
卒業生紹介
graduate 01
渡邊 謙一郎
株式会社スタンダードトレード
西 和夫研究室
1995年度卒業/私立桐光学園高等学校出身
個人住宅や店舗・オフィスなどの家具を含めた空間デザインから設計施工まで行う。また、フランク・ロイド・ライト設計の自由学園明日館の家具の修復なども手がける。
- Q.現在の仕事の内容を教えてください
- 家具を含めた空間をデザインから設計施工まで一貫して行い、一般個人住宅や店舗・オフィスなどを手掛けています。特に家具製作においては、横浜にある自社工場で伝統的な差物技法を用いて製作をしていますので、その技術力を評価され、歴史的建築物の家具修復や復元を任されることもあります。具体的にはフランク・ロイド・ライト設計の自由学園明日館の家具や小泉八雲の机など、幅広く修理修復に関わっています。また、近年では中国上海の仕事も受け、さらに活躍の場は広がっています。大学卒業後、特注家具職人としてキャリアをスタートさせた事もあり、技術的背景からくるデザインを得意とし、創業以来、多数メディアでも評価されています。
- Q.学生時代の経験・学びで今の仕事に生きていることは何ですか?
- あまり勉強をしなかった学生だったこともあり、建築への興味が薄れ、授業の好き嫌いが顔や態度に出てしまっていました。その時は先生や友人に大変な迷惑をおかけしていたのですが、実は今それが役に立っているのです。僕の仕事は自分が好きなものや得意なものを発揮していく仕事です。つまり、僕自身が楽しんでいるかが大きく結果を左右してしまう仕事です。納得できないものには悩む顔、ピンとくれば晴れた顔。そのことが僕の個性となり正直さを生んでいます。ぜひ、感情を表に出し学生時代を過ごして、社会に出ていく時も顔に出てしまう人になってほしいと思います。
- Q.今後の目標を教えてください
- これといった具体的な目標はありませんが、強いていうなら「今が続けば」といつも思っています。半信半疑の評判で依頼されてくる方に対して、どうにか結果を出そうとお客様や自分に集中しています。いつまでもどんな仕事でも自分が没頭し続けたい、ということが目標なのかもしれません。
- Q.高校生へのメッセージ
- 学生でも社会人でも、目標ややりたいことをスタート前から見つけられる人は一握りだと思います。とはいえ、自分や場所探しの時間を続けていてもキリがありません。どうすればいいかがわからない、どこにいったらいいかわからない。大丈夫です。わからないことこそ、未来です。未来のことは誰にもわかりません。どのような学校でもどのような会社でも、スタートを迎えたら没頭することをお勧めします。
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graduate 02
萬玉 直子
株式会社オンデザインパートナーズ
曽我部 昌史研究室
2009年度大学院修了/大阪府立泉陽高等学校出身
横浜に拠点を構える設計事務所で、住宅や商業施設、まちづくりまで幅広く関わる。神奈川大学の新国際学生寮「栗田谷アカデメイア」の設計も。
- Q.現在の仕事の内容を教えてください
- 横浜に拠点を構える設計事務所にて、住宅・集合住宅・商業施設・公共施設・まちづくりなど幅広いプロジェクトに関わっています。近年では、神奈川大学の新国際学生寮「栗田谷アカデメイア」の設計を行いました。これはプロポーザルで選んでいただきましたが、私たちの仕事はまず、必要とされている建物にカタチを与えて、求めているものを目に見えるように具現化することです。そのために図面や模型やCGを駆使して、建物のイメージを多くの人と共有できるように心がけています。また、建物を実現するために、経済性や合理性を考慮してエンジニアやデザイナー、施工者と協力しながら一つの建物を造っていきます。意匠設計は、デザインのみを優先すると思われがちですが、建築のなかの専門分野を横断的につないで、より使う人に寄り添った建築空間にする仕事かなと思っています。
- Q.学生時代の経験・学びで今の仕事に生きていることは何ですか?
- 建築設計はアイデアを出してから実現するまで、数年かかります。思いついたアイデアをそのまま実現するのではなく、実現までの数年の期間に、いろいろな立場の方とともに検証してよりよい建物へと導いていきます。私は大学院に2年間在籍しましたが、研究室では基本的にはプロジェクト単位で動くのでチームワークや他者との対話がとても重要でした。その他者との対話によってより建築の可能性が広がっていく実感は、実務でも生きていると感じています。また、設計の授業では、活躍されている建築家の先生に意見をもらいながら設計するので、非常に緊張感ある授業でした。その授業では、自身が考えている建築をコトバとカタチでプレゼンテーションするのでかなり鍛えられたと思います。
- Q.今後の目標を教えてください
- あまり大きなビジョンはないのですが、人のための住空間、生活環境をよりよくするために多様なスケールのプロジェクトに関わっていきたいです。
- Q.高校生へのメッセージ
- 建築という分野は本当に広く、神奈川大学はその楽しさを知ることができる場所だと思います!がんばってください。
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